シラカシの葉に黒い斑点のようなものがあって病気かもしれない…と不安な方のために書きました。
もしこれを読むあなたが、「シラカシの葉の表面に黒いまだら模様(斑点)が出て、葉っぱ全体に広がって気持ち悪い…」と悩まれているなら必見です。
これを書く私は、庭にシラカシの木を植えていますが、植え付けて半年後くらいから上記のような症状に悩みました。
ですが、
- 薬剤をかけて殺菌する
- 新芽が元気に出たタイミングで病気の葉をすべて落とす
という対策を取ることで現在は病気も治り、本来の力強く艶のある葉っぱをたくさん茂らせています。
(下記が比較写真です)
このページでは、私が過去悩んできた症状とその原因、対処法を取った現在の姿まで公開します。
植木を購入したお店の店長さん、ホームセンターの園芸コーナーの専門の店員さんの2名に相談した内容をまとめていますので、私と同じような症状で悩んでいるならきっと参考になると思います。
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シラカシの葉に黒い斑点ができる病気「すす病」の原因
結論、シラカシの葉っぱに、斑点が広がっていきやがて枯れていく病気は「すす病」だろうとのことでした。
※植木を購入したお店の店長さん、ホームセンターの園芸コーナーの専門の店員さん共通の見解
ではなぜシラカシがすす病と思われる症状になってしまったのか?原因は2つ考えられます。
- 腐生性(ふせいせい)の菌が繁殖したから
- 風通しが悪い環境で育ったから
正しい対策を取るためにも、まずは上記2つの原因について詳しく見ていきましょう。
カイガラムシやアブラムシのフンで腐生性(ふせいせい)の菌が繁殖したから
大もとの原因は腐生性の菌が繁殖したためだろうとのこと。
腐生性というのは「生物が他の生物の死体や排泄物などを栄養源として生活すること」を言います。
樹木や植物の場合は、害虫の定番であるカイガラムシやアブラムシが繁殖してしまい、それらがフンをして、そのフンを栄養源に菌が繁殖…というのが最もよくあるパターンとのこと。
これがもとですす病になってしまうのが多いのだそうです。
ちなみに、シラカシの葉っぱや幹を見てみたところ、てんとう虫の卵と思われるものが葉裏に多く付着していました。
※撮影はしましたが、割とゾッとする写真なので割愛します。
てんとう虫自身は益虫ですが、てんとう虫がよく食べるのはアブラムシ。
ということは、(現在はまったく見当たらないものの)シラカシの葉っぱや幹、枝にアブラムシが多くいたのではないか?とも考えられます。
風通しが悪い環境で育ったから
もうひとつの原因が、シラカシが元々育った環境です。
シラカシを育てた人の環境、もしくは育てた後シラカシを販売していたお店の環境が、他の樹木や植物とすきまなく植えられていて風通しが悪かったことが原因なのではないか?とのことでした。
上記のカイガラムシやアブラムシは風通しが悪く、ジメジメした高温多湿の環境下で発生しやすいことがわかっています。
つまり、
風通しの悪い環境で育った → カイガラムシやアブラムシが発生しやすくなった → フンが多く付くのでそれが原因で菌が繁殖した → すす病になった
…と、こんな因果関係になります。「風通しの悪さ」は間接的な原因ではあるものの、これも大きな要因になるようです。
確かに思い返してみると、このシラカシが販売されていた環境は、同じシラカシが何本も密に植えられていて、購入した当初から葉っぱには黒いものが見られた記憶があります。
当時は栽培した環境や販売されている環境までの知識もなかったので気にしていませんでしたが、シラカシに限らずすべての植物は「風通しの良さ」は大事なんですね。
シラカシの葉に黒い斑点が出る「すす病」の対処法2つ
原因はわかったのですが、ではどう対策を取ればいいのかと思い聞いたところ、2つ提案してもらいました。
- 薬剤を葉にかけて菌をやっつける(殺菌)
- 新芽が元気に出たタイミングで病気の葉をすべて落とす
これで解決しました。現在は冒頭にもあるように元気な姿になって、ぐんぐんと葉も枝も伸ばしています。
薬剤を葉にかけて菌をやっつける(殺菌)
ひとつめは「殺菌」です。
上記写真にある「GFベンレート」という薬剤を規定量に薄めて、葉っぱ全体と幹・枝にも霧吹きで吹きかけます。
吹きかける頻度は2週間に1回ほど、夕方の風のない時間帯を狙ってやりました。
あんまり頻度が多いと木に負担をかけてしまい逆効果になってしまうとのことで、時間帯は気温が低くなっていく時間だから。風がないタイミングの理由は薬剤が吹き飛んでしまい、人体にかかったりしないようにです。
なお、肌の弱い人は薬剤がかかるとかぶれたり腫れたりする原因にもなりますので、手袋を着用し、パーカーなどを羽織ってできるだけ肌の露出を避けましょう。
手袋は肘近くまで覆う長めのゴム手袋がおすすめです。
ちなみに殺菌をするのは「これから生えてくる葉っぱに病気がうつらないように予防するため」です。
新芽が元気に出たタイミングで病気の葉をすべて落とす
次に、病気の葉っぱをすべて落とします(取ってしまう)。
残念ながら、一度すす病にかかってしまった葉っぱは「GFベンレート」を使っても症状が改善することはありません。
加えて、いくら殺菌したところで菌を完全に死滅させるのは難しいので、新芽が生えてきても病気の葉っぱが触れてしまうことで感染してしまうリスクがあります。
ですので、病気の葉っぱをすべて落とすという作業が必要になるわけです。
ただし、タイミングは新芽が生えてきたら。下記の写真のような状態になったらです。
新芽がないのに葉っぱをぜんぶ落としてしまうと光合成ができないので、木が弱ってしまい、最悪の場合は枯れてしまいます。
また、病気の葉っぱを落とすのも段階を踏むのが大事です。
- 新芽が3~4つ出て葉っぱが展開しそうな状態まで待つ
ある程度大きくなると、指で触ってみて、やわらかく開きそうな状態になってるのがわかります。これがタイミングです。
- 新芽のすぐ近くにある葉っぱ(新芽にふれる可能性のある葉っぱ)を落とす
新芽のすぐ下にある葉っぱや、隣り合った枝について新芽に触れそうな葉っぱだけを落とします。(すぐに病気の葉っぱを全部落とすわけではありません!)
- 新芽が開いたら、残った病気の葉っぱを全て落とす
赤紫色になり、とても柔らかい新芽が開いたタイミングで、残りの病気の葉っぱをすべて落とします。葉っぱは地面に捨てるのではなく、必ずビニール袋などに入れてゴミ箱に。地面に落としっぱなしにすると、そこからまた病気がうつる可能性があります。
こんな手順で行ってみてください。
そうすると下記の写真のように新芽だけが残りますので、病気もなく、光合成もでき、すくすくと育ってくれるはずです。
シラカシのすす病が悪化して枯れたり、対処に困ったら
上記の対策でどうしてもシラカシの葉の黒い斑点がよくならず、悪化して枯れたり、まったく改善せず景観が悪くなってしまったら、迷わずプロに相談しましょう。
このページで書いた内容はあくまでも我が家のシラカシの場合であって、植物は、植わっている環境によって全然症状も違えば対処法も違います。
(土の状態、住んでいる場所の天候、周囲に植わっている植物や大気、元々の木の状態などいろいろ)
そのため、自己判断せずにプロに相談するのが一番です。
ちなみにおすすめなのは「剪定110番」です。
剪定と名前がついていますが、「庭木やお庭に関することは何でも」と書いてあるように、シラカシの病気のことも、その他の庭木や植物などのことまで、庭のことなら色々相談できますよ。
見積もり自体は無料で、日本全国対応してるので、まずは気軽に相談してみましょう。
この記事のFAQ
・腐生性(ふせいせい)の菌が繁殖したから
・風通しが悪い環境で育ったから
上記の2つです。より詳しくは下記をご覧ください。プロに相談して得られた見解をまとめてあります。
» 黒い斑点ができる病気「すす病」の原因
・薬剤を葉にかけて菌をやっつける(殺菌)
・新芽が元気に出たタイミングで病気の葉をすべて落とす
上記の2つです。これで元気になります。特に「病気の葉をすべて落とす」はタイミングが大事なので詳しくは下記を読んでみてください。写真つきで説明しています。
» シラカシの「すす病」の対処法