ダクトレールを後付けしたいけど、工事が要るのか?簡単に自分で取り付けるにはどうしたらいいの?
こうした疑問にお答えします。
結論、後付けできるダクトレールは4種類ありますが、一番かんたんなのは「簡易取付(シーリング引っ掛け)」のダクトレール。工事不要で5分もあれば自分で取付け可能です。
とはいえ、簡易取付ダクトレールにもデメリットはありますし、それ以外にも工事が伴うものの後付けできるダクトレールはあります。
というわけでこのページでは、
- 後付けできるダクトレールと取付けるための条件
- ダクトレールの種類別メリット・デメリット
- 簡易取付(シーリング引掛け)ダクトレールの取付け方
上記3点を主にまとめました。
※なお、この記事の監修は知人の電気工事士の免許を持つ、電気屋さんにお願いしています。
工事不要!簡易ダクトレール(シーリング引掛け)の後付け方法
冒頭でも書きましたが、ダクトレールを後付けする一番かんたんな方法は「簡易取付(シーリング引掛け)ダクトレール」を使うことです。
シーリングに引掛ければかんたんに自分で取り付けられます。
我が家で使っている商品「WEDOLIGHTING 配線ダクトレール」をモデルに、取付の手順をご紹介します。
所要時間: 20分
- 天井の引っ掛けシーリング(ベース)にワンタッチアダプターを取り付ける
電気のスイッチをOFFにした状態で、ワンタッチアダプターを天井の引っ掛けシーリングの穴が広い箇所に差し込みます。そのまま時計回りに回すと、カチッとはまります。
- ワンタッチアダプターにベースを取り付ける
次に、ワンタッチアダプターにダクトレール本体の取付けのベース(細長い棒状の金具がついてるもの)を取り付けます。
引掛けシーリング部分にかぶせるように、そのまま押し込んで取り付けてOKです。※緑色の部分が支えになって落下しないようになっています。 - 接続端子どうしを接続する
次にワンタッチアダプターとダクトレール本体の接続端子をくっつけます。接続されるとカチッと音が鳴ります。 - ダクトレール本体の穴に、ベースについている棒状の金具を差し込み固定
ダクトレール本体を取付けます。本体には2ヶ所、小さい穴が空いています。ここにベースの細長い棒状の金具を入れます。
金具を入れたら、ローレットナット(細長い棒状の金具にかぶせて回す部品)を時計回りに回して固定します。 - 位置と高さを調整して完了
最後に、ダクトレールの位置と高さを調整して完了です。
まずは取付ける位置(角度)を決めたら、次にダクトレールの左右にあるアジャスターで高さを調整します。天井に対して水平になるようにしましょう。
ダクトレールの後付け法4つ【工事不要or工事必要】
ダクトレールを後付けする一番簡単な方法は、前述のように簡易取付(シーリング引掛け)ダクトレールを購入すること。
しかしそれ以外にも後付けできるダクトレールはあり、簡易取付ダクトレールを含め全部で下記4種類です。
- 簡易取付(シーリング引掛け)ダクトレール:工事不要
- コンセント型ダクトレール:工事不要
- 直付けダクトレール:要 電気工事
- 埋込型ダクトレール:要 電気工事
知人の電気工事士さんに聞いた、4種類のダクトレールそれぞれの取付可能な条件と、メリット・デメリットをまとめました。順に詳しく書いていきます。
簡易ダクトレール(シーリング引掛け):工事不要
取付可能な条件:天井に引掛けシーリングがあること
こちらは前述のとおりです。
自分で取付けできるし種類も豊富なので、一番手軽に取り付けられてコストもかからない最もおすすめのタイプです。
メリット・デメリット
メリット
- 価格が安い(製品代のみ、工事費がかからない)
- 位置調整がしやすい
- 天井に傷・跡が残らず原状復帰しやすい
- サイズや色などバリエーションが豊富
デメリット
- アダプター部分が目立つ
- 引掛けシーリングがないと取付け不可
- 耐荷重が低めでワット数にも限界がある
メリット・デメリットは上記のとおりです。
最大のメリットはやはり価格の安さで、電気工事不要で自分で取り付け慣れるので製品代の他に費用が一切発生しません。
また、引掛けシーリングに取付けるため、位置調整もしやすく、傷がつかないのも利点。賃貸物件にお住まいの方には大きなメリットだと言えます。
反対にデメリットとしては見栄えの面です。
アダプター部分のカバーやつまみがやや目立ち、レールと天井の間に隙間も空くので、気になる人はめちゃめちゃ気になるかもしれません。
電気工事士さんいわく、その点(アダプターが目立つ)がクリアできれば、最もおすすめな後付けダクトレールだとのことです。
おすすめの簡易取付(シーリング引掛け)ダクトレール
コンセント型ダクトレール:工事不要
取付可能な条件:取付けたい場所の近くにコンセントがあること
近くのコンセントにコードを繋いで電源を確保するタイプのダクトレールです。
天井にネジやビスでくっつけるので、簡易取付ダクトレールよりも見た目が良いかも。DIYでかんたんに取付け可能です。
電気工事士さんいわく、「取付けたい場所の近くにコンセントがあるならおすすめです」とのこと。
メリット・デメリット
メリット
- 価格が安い(製品代のみ、工事費がかからない)
- 見た目がすっきりしている
デメリット
- 取付けられる場所を選ぶ(天井の下地がある場所など)
- コードが悪目立ちする
- 賃貸物件にはハードル高め
メリットは簡易取付と同様に価格が安いことと、見た目の良さです。
簡易取付ダクトレールは本体と天井の隙間がありますが、コンセント型には隙間がないので見た目がスッキリして見えます。
とはいえ「取付けられる場所が限定的」という最大のデメリットもあります。
まず、引掛けシーリングのある場所には取付けられません。賃貸や建売住宅はほとんどが引掛けシーリングがついていて、しかもそれらは大体「照明をつけるのにベストな位置」についています。
そういった場所に取付けられず、しかもコンセントの場所も考慮しなければいけません。
エアコンのコンセントを使ってしまうとエアコンが使えませんし、エアコン用コンセントから分岐して新たにコンセントを設置も可能ですが、それは賃貸ではできません(電気工事士さん談)。
加えて、ビスやネジで固定するので天井の下地がある場所を探す必要もあるので、とにかく取付け場所が限定されてしまいます…
※天井の下地探しはこちらがおすすめ。
さらにコードも悪目立ちすることも(ケーブルカバーなんかを使ってもいいですが、両面テープを使うので剥がす際に壁紙を傷つけるリスクあり)。
条件をかなり選びますが、それを全部クリアできるなら選んでもいいと思います。
おすすめのコンセント型ダクトレール
直付けダクトレール:要 電気工事
取付可能な条件:原状復帰が必要ない物件であること(持ち家など)、要電気工事
天井にネジやビスで直接固定するタイプのダクトレールです。
目立たずすっきりとした外観が魅力ですが、DIYでは取付け不可。電気工事士の免許を持つプロによる工事が必須です。製品代以外にも工事費がかかります。
メリット・デメリット
メリット
- どこにでも取付けられる
- 見た目がすっきりしていてインテリア性が高い
- 耐荷重とワット数の限界値が高い
デメリット
- 位置変更が難しい
- トータルの費用が高額(製品代+工事費)
- 賃貸物件には取付け不可
メリットはやはり見た目で、天井にぴったりレールがくっついているので目立たずインテリア性が高いです。
また、電線を引っ張ってくればいいので基本的にレイアウトは自由自在。家のどこにでも取付けできるのも大きなメリットです。
しかしどこにでも取付けできる分、ネジやビスで固定するため一度取り付けたら位置の調整は基本的にできません。
きちんと計画性を持って取付ける必要がありますし、賃貸物件にはそもそも後付け不可。
加えて、電気工事士の資格を持ったプロでないと取付けはできないのでトータルのコストはかなりかかります。
おすすめの直付けダクトレール
埋込型ダクトレール:要 電気工事
取付可能な条件:原状復帰が必要ない物件であること(持ち家など)、要電気工事
こちらは取付ける天井の一部を切ったり削ったりして溝を作り、そこにダクトレールを埋め込むタイプのもの。
直付けダクトレールよりもさらに目立たず、シームレスな見た目が特長ですが、やはりDIYは不可で電気工事士さんによる工事が必須で工事費がかかります。
メリット・デメリット
メリット
- どこにでも取付けられる
- 天井と一体化して目立たずデザイン性が抜群
- 耐荷重とワット数の限界値が高い
デメリット
- 位置変更はほぼ不可能
- トータルの費用が高額(製品代+工事費)
- 賃貸物件には取付け不可
こちらもメリットは見た目の良さです。天井に埋め込むので、一体化したシームレスなデザインでインテリア性が抜群です。
どこでも取付けできる点も直付けダクトレールと共通のメリットです。
デメリットも同じで、ネジやビスで固定するのに加えて天井自体を加工(切り抜いたり、削ったり)して埋め込むので、一度設置したら位置変更はほぼ不可能です。
(とはいえ天井と一体化しているので、何も取付けなければ悪目立ちはしませんが)
さらに電気工事士さんによる工事が必要で、直付けと比べて加工の手間がかかる分、コストもかかります。
後付けは不可能ではないものの、かなり条件を選ぶ…と覚えておきましょう。
おすすめの埋込型ダクトレール
ダクトレールの後付け費用は最大1万円くらい
上記のうち電気工事士さんによる工事を伴う直付けダクトレール・埋込型ダクトレールの工事費用は大体5,000円~1万円くらいだそうです。(知人の電気工事士さんいわく)
ちなみに工事費の価格幅がある理由は主に2つあって、
- ダクトレールの長さによって変わるから
- 電源を引いてきたり、天井を加工する等の作業が発生する場合があるから
だそうです。
なお、その他の照明の取付けや、テレビアンテナ設置、コンセントの増設・移設工事など、他の工事と一緒にまとめてお願いする場合は工事費が安く抑えられますよ(工事費は時間単位で決まるため)。
…と、上記のような要因で価格の増減がありますので、直付けダクトレール・埋込型ダクトレールのどちらかを設置したいと考えている人はまず複数社で見積もりを取ることを強くおすすめします。
業者さんによってかなり価格は変わってくるそうですし、値下げ交渉をするためにも相見積もりを取るのは基本です。
ダクトレールの後付け方法についてのまとめ
まとめると、持ち家・賃貸によらず最もかんたんなダクトレールの後付け方法は「簡易取付(シーリング引掛け)ダクトレール」を使うこと。
引掛けシーリングがあれば誰でも簡単に後付けできますし、天井を傷つける心配もありませんし、コストもかかりません。
それ以外の方法としては
- コンセント型ダクトレール
- 直付けダクトレール
- 埋込型ダクトレール
の3つも後付けは可能ですが、コンセント型ダクトレールは近くにコンセントがあることが条件で、直付けダクトレールと埋込型ダクトレールは電気工事士さんによる工事が必要です。
それぞれメリット・デメリットと後付けできる条件がありますので、よく確認・検討した上で決めましょう。
引っ掛けシーリングを使う「簡易ダクトレール」コンセントを使う「コンセント型ダクトレール」なら費用は一切かかりません。それ以外の「埋込式」「直付け」は大体5,000円~1万円くらいです。ダクトレールの長さや、電源を引いてきたり、天井を加工する等の作業が発生する場合があるので、それによって費用は変わりますので、詳しくはリショップナビで見積もりだけでも取ってみるといいでしょう。
ダクトレールの種類によって異なります。引っ掛けシーリングを使う「簡易ダクトレール」コンセントを使う「コンセント型ダクトレール」なら工事不要で、自分で取り付けできます(賃貸でも後付け可)。天井に直に取り付ける「埋込式ダクトレール」「直付けダクトレール」は工事が必要で大体5,000円~1万円くらいです。費用は状況によって異なりますので、詳しくはリショップナビで見積もりだけでも取ってみるといいでしょう。